その昔、チョコレートといえば甘いお菓子というよりは苦く渋い嗜好品でした。
その色はダークブラウンというのが定番でしたね。
ところがいつのころからか、ホワイトチョコレートというものが一般的に広く楽しまれるようになりました。
チョコレートなのに白い。
カカオ独特の苦みや渋みがなく食べやすい。
現代では人気スイーツとなったホワイトチョコレート。
ところがふと考えると、ホワイトチョコレートはなぜ白いのでしょうか。
そしてこれは本当にチョコレートと呼んでいいのか。
このような疑問を持つ人は少なくないのではないでしょうか。
この記事では、魅惑的な白いチョコレートの謎に迫ってみたいと思います。
ホワイトチョコレートが白い理由
ホワイトチョコレートが白い理由はズバリこれでした。
「原料にカカオマスが入っていない」
「主原料がココアバターである」
ではホワイトチョコレートの主原料ココアバターとは何なのか。
ココアバターとは何なのか
ココアバターというのはカカオ豆に含まれる油脂分のことです。
このココアバターはミルクチョコレートやダークチョコレートなど、チョコレート全般に使われている原料です。
豊かな香りと、天然の抗酸化物質を含む優れた特性を持っています。
そもそもチョコレートとは何なのか
ホワイトチョコレートはなぜ白いのかがわかったところで、では一体チョコレートとは何なのかをまとめてみましょう。
チョコレートはどうやって作られるのか
チョコレートの主原料はカカオ豆です。
カカオ豆は、その実の中に30個から50個くらいの粒が入っています。
この豆を発酵させ、焙煎して乾燥させます。
チョコレートも納豆などと同じ発酵食品だったのですね。
健康に良いというのも納得です。
この焙煎したカカオ豆からできるものが次のものです。
- 外皮を取り細かく砕いたカカオニブというもの
- カカオニブをさらに細かくすり潰したカカオマスというもの
- それらから脂肪分だけを抽出したココアバターというもの
- ココアバター抽出後に残った固形物を粉状にしたココアパウダーというもの
これらの原料を砂糖やミルクを加えて精錬していくというのもがチョコレート製造方法ですね。
ところでカカオマスやココアパウダーは茶色をしています。
これらを主原料とするチョコレートが茶色な理由はここにありました。
チョコレートの定義って何?
チョコレート類の表示に関する公正競争規約という難しい文書にチョコレートの定義が載っています。
サラッと簡単にまとめると以下のようになるようです。
- カカオが全重量の35%以上
- ココアバターが全重量の18%以上
- 水分が全重量の3%以下
これが次で述べるホワイトチョコレートはチョコレートであるという裏付けになるのです。
ホワイトチョコレートはチョコレートなのか?
チョコレートは茶色いもの。
カカオの味がするもの。
この認識がチョコレートというものでした。
ではそれらが無いホワイトチョコレートはチョコレートと呼べるのかという疑問が湧いてきます。
ホワイトチョコレートはチョコレートであるという定義は、その原料や成分が大きく関連していました。
ホワイトチョコレートの主原料はココアバター。
ココアバターはカカオ豆の主成分です。
この点においてチョコレートの定義をクリアしています。
したがってホワイトチョコレートはチョコレートということになります。
ホワイトチョコレートの特徴5選
ホワイトチョコレートがデータでどういうものかわかったところで、その特徴はどういうものが挙げられるのか。
主なもの5つを挙げてみました。
特徴① 白い!
ホワイトチョコレートというからにはその特徴が白い色であることは当然なのですが。
チョコレートは茶色という概念の中、着色料を使っているわけでもないのに白いというのは初めて見た時には驚いたものでした。
特徴② 甘い!
普通チョコレートにはカカオマスという成分が含まれています。
カカオマスの特徴として、その独特の苦みや渋みがあります。
カカオマスが含まれないことにより、ココアバターの持つクリーミーな甘さがひときわ感じられることになります。
ホワイトチョコレートがより甘いと感じるのはこのためです。
特徴③ 溶けやすい!
ホワイトチョコレートの主原料であるココアバターの特徴の一つは非常に溶けやすいということです。
25度以上になると溶け始めます。
32度を超えるとほぼ完全に溶けてしまいます。
植物性油脂の中で、体温近くで溶けるものはココアバター以外にはありません。
ホワイトチョコレートはこのココアバターを21%以上使っています。
普通のチョコレートよりも溶けやすいホワイトチョコレートは口どけの良さでは勝るということですね。
特徴④ 太りやすいかも・・・
ホワイトチョコレートにはカカオ由来の苦みや酸味がありません。
そのため、普通のチョコレートよりも甘く滑らかで食べやすい特徴があります。
実際、ホワイトチョコレートのカロリーは普通のチョコレートと比べて少し高めです。
それをさらに砂糖やミルクで精錬して作るわけですから、カロリーはもっと高くなるでしょう。
食べやすさとやや高いカロリーで、もしかすると太りやすい食品と言えるかもしれません。
何事も程度と加減が重要です。
美味しい食べ物ですが、食べ過ぎには注意が必要ですね。
特徴⑤ ポリフェノールは無い・・・
チョコレートに含まれるカカオポリフェノール。
昨今では様々な効能があることが認知されてきたポリフェノール。
チョコレートのカカオの割合にも、その%を高くした商品が多く見られます。
しかし、ポリフェノールが含まれるのはカカオの部分です。
ココアバターのみを使っているホワイトチョコレートにはポリフェノールはありません。
ですが、それを補って余りある甘さと香りがホワイトチョコレートにはあります。
リラックスしたい時にはもってこいなのではないでしょうか。
まとめ
ホワイトチョコレートはカカオマスを使わずココアバターを使用しているため色が白くなった。
原材料からチョコレートとして定義される。
普通のチョコレートとは異なる特徴を持っている。
今やホワイトチョコレートは人気スイーツの一角として欠かせない存在になっています。
甘くクリーミーな口どけを楽しみつつ、食べ過ぎには注意しなくてはいけない魅惑的な存在ですね。
最後までお読みいただき有難うございます。
コメント