新庄の上沢批判発言は誹謗中傷なのか?選手会のクレームに対する世間の声とは?

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元北海道日本ハムファイターズで、メジャー挑戦後2024年12月にソフトバンクに移籍した上沢直之選手。

それに対して日本ハムの新庄剛士監督がした発言が誹謗中傷であるとプロ野球選手会からクレームがつけられ波紋を呼んでいます。

新庄監督はなぜ上沢選手に批判的な発言をしたのか。

それは本当に誹謗中傷にあたるのか?

プロ野球選手会はなぜ新庄監督にクレームをつけたのか。

ネットの声はどんな波紋を呼んでいるのか。

一連の流れを深堀してみました。

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新庄の発言とはどんなものだったのか

波紋を呼んでいるのはプロ野球選手会による新庄剛志監督に対してのクレームなのですが、そもそも原因となった新庄監督の発言とはどんなものだったのでしょうか。

上沢選手の移籍問題

今回の新庄監督の発言とは、上沢選手の移籍問題についてのものでした。

古巣である日本ハムから2023年にポスティングシステムを使ってメジャーに挑戦することになった上沢選手。

結果はマイナーとメジャーを行ったり来たりと振るわず、2024年12月に福岡ソフトバンクホークスに移籍が決まりました。

ところが、このメジャー挑戦から日本プロ野球復帰に至るプロセスに色々と問題が指摘されていました。

様々な問題とは次のようなものです。

  • 日本プロ野球においてFA権を取得せずにメジャー挑戦した
  • 当時の監督である新庄剛士の反対を押し切ってのメジャー挑戦だった
  • 日本ハムへの譲渡金が相場より極端に少なかった
  • メジャーでの活動期間が極端に短い
  • 日本復帰が古巣の日本ハムではなくライバル球団への移籍だった

正確にはルール違反や問題などとは言えないまでも、ファンやOBの間では色々と疑問の声があがっていました。

不義理をした形の上沢選手に対してファンの間からバッシングが起こった直後の新庄監督の発言が次のようなもの。

「悲しい」

「育て方が違ったのかな」

さらには2025年1月20日、監督会議においての新庄監督の発言が

「ポスティングで行って1年でダメでソフトバンクに行くという、この流れはやめて欲しい」

というものでした。

この発言に対して日本プロ野球選手会がクレームを入れたという流れとなります。

「影響力のある球界関係者の発言によって誹謗中傷に繋がっている。制度上違反して戻ってきているわけじゃないので、球界としてそのような発言はやめましょう」

確かに新庄監督の世間への影響力は、他の球団関係者と比べてかなり大きいでしょう。

うかつな発言はやめて欲しいという意味合いのクレームだったのでしょう。

新庄は本当に誹謗中傷したのか

新庄の発言は誹謗中傷といえるのでしょうか。

監督として上沢選手を育ててきた立場から出た本音ではあるでしょう。

上沢選手はメジャー挑戦の際、マイナー契約からのスタートでした。

メジャーでの様々な経験を持つ新庄監督は、マイナー契約でのメジャー挑戦の過酷さをよく知っていました。

マイナー契約から7スタートする上沢選手の移籍に反対したのはそこが原因でした。

さらには日本球界復帰に関しても、新庄監督の発言には別の捉え方がありました。

上沢選手はあと一年日本でプレーすれば国内FA権は取得できるのだから、日本ハムに復帰し一年後にソフトバンクに移籍すれば騒動が大きくなることもなかったのではないか。

という親心のような意味がこもった発言ではなかったか。

そして12球団監督会議での発言である「ポスティングで移籍し、すぐに日本復帰の流れはやめてほしい」という言葉。

これは上沢選手に対しての批判ではなく、日本球界の制度に対する批判なのではないかという見方があります。

ポスティングによるメジャー移籍がFA権取得の新たな抜け道となっている現状への問題提起は、他にも語っているプロ野球関係者は多いですね。

今回の新庄監督の一連の発言は上沢選手への批判ではなく、ファンの意見を代弁した形であり、現状の制度に対する疑問の声と言えるでしょう。

誹謗中傷にはあたらないのではないでしょうか。

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プロ野球選手会はなぜ新庄にクレームをつけたのか

日本プロ野球選手会は今回なぜ新庄監督にクレームをつけたのでしょうか。

これは、長い間続いている上沢選手の移籍問題に対するバッシングと、上沢選手に対して擁護の姿勢を見せない日本プロ野球界に対する対抗姿勢なのではないでしょうか。

選手会がレームを示したのはキャンプ中に行われる選手会と球界の恒例の協議の中ででした。

選手会は選手を擁護する立場です。

上沢選手の移籍問題に関して、何もルール違反はしていないという主張をしなくてはいけません。

さらには、タレント性も高く世間に影響力のある新庄監督のような人物の発言を控えて欲しいという要望もあったのでしょう。

SNSなどネットの間では新庄監督支持が圧倒的ではあっても、クレームという形で球界に一石を投じた形というのが選手会としては意味のあることだったのではないでしょうか。

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今回の騒動に世間の声はどうなっているのか?

今回の騒動に関して、SNSなどネットの声は次のようなものでした。

「誹謗中傷は論外だが批判が出て当然」

「新庄監督は日本ハムファンを代表して発言した」

「誹謗中傷ではなく制度の問題点を指摘している」

「選手会の意見は正論だが、プロ野球はファンがあって成立していることを考えよ」

「制度を見直すべき」

「選手の選択肢としてキャリアの中で最適な場所でプレーすることが重要」

新庄監督を支持する声が圧倒的な中、球界の制度に対する疑問や上沢選手擁護の声も見られたのが特徴的でした。

制度の見直しに関しては、球界の大御所・広岡達郎さんの意見が秀逸でした。

見直しにはリスクもあるとしたうえで、次のように発言していました。

「たった1年で日本球界に帰ってきて、しかも、高額な条件で、いきたい球団に行けるのは、そういう制度を認めているコミッショナーに問題があるが、新庄が怒るのも理解できる」

「こんなことがまかり通っていれば日本球界はダメになる。過去にメジャーでの経験をチームに持ち帰り勝利に貢献したという選手がいないわけではない。ソフトバンクの有原航平や引退したヤクルトの青木宣親、広島の黒田博樹もそうだろう。だがほとんどのメジャー帰りの選手が高額な契約にふさわしい結果を残していない。その典型が松坂大輔だ。将来的に日本に帰ってくる際にもなんらかのルールを作っておく必要があるのではないか。そして契約について言えば、出来高払いに大きくシフトした契約にするべきだ」

有望選手のメジャー流出と、受け皿化する日本球界の問題が垣間見えたのが今回の騒動ではなかったのでしょうか。

最後までお読みいただき有難うございます。

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